最近、
別居している中二の息子が
Switchの「ウィニングイレブン」なる
サッカーゲームのソフトを買って、
持ってきて一緒にやろうと言ってきた。
しかしボタンは四つあるし、
どの選手を操作しているか分からなくなるし、
どっちのチームが自分なのかさえ分からなくなってしまう。
なので息子から、
あーお父さんそれ動かして。それでX押して。そこでBだよB。
そうその選手がお父さんだから、それでボール取りに来て!
なんて指摘を受けながら、
アこれって運転免許の教習所通いを思い出す感だな~。
そう思った
ねこようです。
7月某日
我がグラハムヘルツ軍団は、
ビデオ通話にて会議を行った。
ちなみにビデオ通話はLINEで行われる。
Zoomの時もあるが、最近はLINEである。
もちろん、家にて行われるので、
映るとダメなものを片付ける。
ゴジラのフィギュアを片付け、
シン・仮面ライダー1号2号のフィギュアを片付け、
息子が置いているエヴァンゲリオン初号機の
フィギュアを片付ける。
ふーこれで大丈夫だと思ったら、
碇シンジと綾波レイのフィギュアが残っていた。
これが一番ヤバイのだと慌てて片付けた。
ふー、これでバレずに済む。と。
時間通りに開始され、
参加者は
みずき上人
石井さん
みゆきさん
わたくし、ねこよう
の四人。
石井さんの洋服がラフすぎていて、
「今日は、ほぉちゃんがいないから
こんなんでいいかなと思って・・・」
と
のたまった。
独身女性がいないだけで
すぐ気を抜くのはいかがなものだろうか。
我々四人は、
‘‘グラハムヘルツ讃美歌 第三番‘‘
を合唱する。
♪ここが 私の癒しの泉~
イケてるイケてる 一人芝居~
所詮人生 一人芝居~
いったいこのまま~
いつ~まで~
ひとーりで~
いるつもり~だろ~う
ああ グラハム~ グラハム~
グラハ~ム ヘ~ル~ツ~
栄光~ あ~れ~
若干パクリが入ってる疑惑の歌詞を
全員で歌いきり、
みずき様に三回頭を下げてから
会議は始まる。
「皆さん、
送った脚本は、
読んで頂けましたか?」
そうです。
次回公演のタイトルが通知されたあと、
「〇日までには脚本もあがると思います」
その〇日をだいぶ過ぎたころに、
みずき所長から脚本のデータが送信されてきたのだ。
もちろん、全員読み終えている。
ここで読んでいないと、
GH部屋に軟禁され、
脚本を千回読まないと出してもらえないのだから。
読んで分からなかった部分を
質問したりすると、
「あ、
そこは、今後詰めて書き足したりします」
「あ、
その部分は、分かるように書きなおします」
「あ、
それに関しては、これから稽古で変更していきます」
そう答えるリーダーみずき。
分かる。分かるよ~その気持ち。
脚本を書いた後って、
固まっていない事も多い。
ましてや書き上げた第一稿なんて、
生まれたての赤ん坊みたいなもの。
それを実際に演じていくうちに、
疑問や矛盾が出てくるから、
それを修正していくものです。
「あの~、あと、、、
今回皆さんにご相談したいのが、
舞台装置についてなんですよね~」
みずき党首の
大雑把ってこういうものを指すんだな~。
と思わずにいられないくらいの
適当に書いた装置図を見る。
今回の問題は
① 映像をどこに投影するか?
② ベッドの下部分をどう処理するか?
そう、
今回の芝居は、
ベッドが出ます!!!
いやそんな力んで言うほどの情報じゃないけど。
これくらいの情報漏洩は大丈夫なのだろうか?
あまり情報漏洩しすぎると、
GH特殊部隊に粛清されてしまうので
気を付けないといけない。
ふたつの問題点とも、
経験豊かな石井さんの助言にて、
無事解決した。
このビデオ通話より何日か前に、
我々は
某劇場へ下見に行き、
その劇場の予約もほぼ取れたような形です。
どこの劇場かというと・・・
マズイ、
これ以上は喋れない。
とにかく、その劇場の下見の日は
私だけ都合が合わずに行けなかったので、
今後、
私が単独で劇場下見に行かせてもらうかもしれない。
と、大天使みずき様にお許しをもらった。
「劇場にあるのが十二尺の脚立なんですけど、
ねこようさん十二尺に登った事ありますか?」
そう聞かれ、
記憶を遡ってみても、
九尺の脚立しか登った事はない。
九尺は約2,7mだから、
十二尺は約3,6m。
いつも登っているよりも
1m近く高くなるのだ。
「それじゃあ、
皆さん、ヘルメットとか被って。
公演よりも皆さんがケガしない事が大事なので、
公演中止してでもケガ人は出さないよう――」
ガチャガチャ。
うん?
ドアの方で何か音が・・・
なんだよ書いてていいトコなのに・・・
玄関に行くと、
ドアが数センチ開いていた。
誰かいるのかと顔を出してキョロキョロすると、
左右から現れた人影が
左右の腕の肩甲骨と肘を抑えて固めた。
いつ出て来たかも分からない二人が、
左右の足の膝から下をホールドする。
こいつら、、、、
女で抑える力は非力だけど、
身体の仕組みを分かり切っている。
すると家の前の電信柱の陰から、
黒い帽子を被ったロングの髪の女が
近寄ってきた。
コイツら・・・・
「特殊部隊か?」
「さよう。
お前のブログは情報漏洩に引っかかった」
「そうか。だが待て。
ケガ人は出さないように。っていう、
みずき総統の優しさを俺は書いてたんだぞ!
それのどこが情報漏洩なんだ?」
「フン!」
両手両足を抑えられてひれ伏す格好の俺に向かって、
黒帽子の女は鼻で笑い、そして口を開いた。
「なめられるんだよ。
こんな情報を出すと、
他の演劇やってる、
‘‘自分は心の底から芝居人だ‘‘
とか思い込んでいる、
バカな連中に、
みずき天女様がな!!!」
私はそのままワンボックスカーに放り込まれ、
どこかに連れていかれている。
車の窓はフィルター貼られて景色が見えないが、
タイヤの音からして山か森の中だろう。
このブログは途中から
ポケットに入っていたスマホで打っている。
運が良ければ皆さんに読んでもら
ねこよう