ねこよう舞台監督ブログ

ただいま創ってます!!!

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たい焼きに、

天然ものの

たい焼きがある事を

最近知った

ねこようです。

我々劇団グラハムヘルツ

通称グラヘルは、

神奈川県某所に集合した。

ほぼ丸一日稽古の為である。

ちなみに

グラヘルと書くと、

どうしても

♪ぐりぐらぐりぐら

と頭に浮かんでしまうのは

私だけだろうか。

今回は、

石井さんもスピーカーを持ち込んで、

音を出しながらの本格的稽古である。

舞監の私も、

舞台のおよその実寸を計って、

床にマスキングテープを貼り、

アクティングエリアを決めていく。

もちろん、

みずき様が聖水をあちこちに撒き、

グラハムヘルツ讃美歌第二番を歌うのを

忘れてはいけない。

♪おさかなくわえたどら猫

 おーいーかけーて

 はだしでー かけてくー

 陽気―な みずーきさん

 みんなが笑ってる~

 ほぉちゃんも笑ってる~

 ルールル ルルッル~

 きょーうも ひとりしばーい

第二番は、ソフト味です。

とりあえず、

最初から通してみる。

今回は、

過去二作と比べて、

映像の部分が少ない。

という事は、

伊藤の芝居量が増量。

というわけです。

しかも

ベイビーホールドオン

のようにオムニバスではなく、

暗転も序盤に一度だけの

ほぼノンストップ!

なので、

体力も集中力も

今までの何倍もキツイ

内容になってます。

こんな事に挑戦しようとするなんて、

バケモノか?

おっとこんな事を書いていると、

また黒帽子の女どもが

やってきそうだな。

でもそれを見込んで、

某所を車で移動しながら

ノートパソコンで書いているから大丈夫。

とにもかくにも、

本当によくやるな~

と思いながら、

舞台の図面を書いていく。

今回の会場の

アポックシアターは、

今年1月に行われた

一人芝居のフェス「アポフェス」

に伊藤が「良き女、と書いて

で参加したので観劇に行った事がある。

俯瞰的に見ると

劇場が三角形に近い特殊な形をしていた。

裏方も、

初めての劇場は緊張するのだ。

現場で実際にやってみないと

分からない事が多いから。

図面を書きながら、

あれをどうしようこれをどうしよう

と考えながら芝居を観ている。

今回は、

照明担当のみゆきさんが

声のみで出演する。

なのでそのセリフ部分を

録音する事になった。

「私、声だけの演技って初めてなんだよね」

みゆきさんが言うと、

「どうしよう。

 私、

人に芝居つけるのって初めてなんです」

みずき様が言い出した。

「芝居つけるのに変な言い方しちゃうと、

 パワハラになっちゃいますよね?

 じゃあ、ねこさん。

 外部として第三者機関になって、

パワハラかどうかチェックしてください」

ああ、そう。

まぁ確かに外部って言えば外部だから、

よくわかんないけど、やりますよ。

案の定、

後ろに座っていた黒帽子女軍団が、

そんなヤツにチェックさせるんですか?

みずき様にパワハラなんかありませんわ!

その謙虚さが素晴らしいです!

おっさんがみずき様に指摘するなんて!

私は絶対に許せません!

やいのやいの言い出した。

「うっさい黙れ!!!

 この、下働き連中が!!!」

伊藤の一喝で、

黒帽子たちはシュンと大人しくなった。

いやそれこそ

パワハラじゃないの?

非常にやりにくい空気となった所だが、

石井さんが録音機器をセットして、

みゆきさんがセリフを読み始める。

「この辺をですね~、

もうちょっと優しい感じで言えますか?」

再び読むみゆきさん。

「そんな感じでOKです!

 どうです? パワハラ大丈夫ですか?」

俺が演出した時より優しい。

「大丈夫です」

次のセリフを読むみゆきさん。

「後半部分をですね~、

 ちょっとこんな感じで読めますか?

 ・・・・そうです、OKです。

 大丈夫ですか?」

俺みたいに、

ハーとため息をついたり

役者を睨んだりしてない。

「大丈夫です」

ああ、

次にいつか演出する時は、

役者にもっと優しくしてあげよう。

「わたし、

 ここでどうしても気持ちが続かなくて、

 一回暗転を入れてほしいんですよね」

後半部分を演じている時、

伊藤が演技を止めて訴えた。

「でも、ここの解釈が

 掛池先生と合わなくて・・・」

みんなが共同脚本の掛池先生に目をやった。

それまで黙って観ていた先生は、

自分の解釈を淡々と語った。

それを聞いた私が、

自分なりの解釈を話す。

みゆきさんも照明目線の解釈を話す。

「部屋としゅーちゃくと私」は、

まだ完成品では無い。

だからこうやっていろいろな視点で

意見を言って、

そのいろいろな意見を

採用するかどうかの決断は、

全部を背負う伊藤みずきなのだ。

だいたい作品に

完成はあるのだろうか?

世に「ディレクターズカット版」の映画が

多数でているのはなぜ?

監督が一度世に出た作品に納得いかず、

自分で編集したからじゃないのか?

作品を作る。

なんて、

できあがって世に出した時から、

ああすれば良かった

こうすればもっと面白かった。

の後悔が始まる。

このブログだって、

書き上げた時から、

もっとあそこを面白く書けたかな~

って、

グズグズした考えが沸いてきたり

してしまうのだ

あ、着いた?

なんだか悪いね。

幼なじみのお前に

車でグルグル回ってくれって

変な事頼んじゃって。

イヤ~でもおかげで助かった。

邪魔が入らずにブログが書けたよ。

これ、お礼な。

少ないけど、気持ち。

いらない?

ん?

ここ・・・どこだ?

なんだよ、ごめんって。

突然ドアが開き、

三人がかりで車から引っ張り出された。

地面に顔を押さえつけられながら

目に入ったのは、

幼馴染が黒帽子の女に

分厚い封筒を受け取る瞬間だった。

裏切られた?

オイ! 嘘だろ? 

オーイ!!!

車は、

走り去っていってしまった。

「こーんばーんわ~~~」

黒帽子の女が、

嫌な微笑みを見せ、

テンション高く挨拶してきた。

ねこよう

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